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「DIV と私」 第2話

アルミサッシの引き戸を開け、「こんにちは!」と声をかけたものの、待てど暮らせど誰も現れず、少しずつ声のボリュームを上げていると、店の奥からアクリルの粉を体中にまとったおじさん(工藤社長)が現れ、ややぶっきらぼうに「何?」と一言。ちょっと面食らった私は「水中ハウジングを作って欲しいんですが・・」と切り出すと、私の持っているカメラを見るなり、「今忙しいから時間かかるよ。難しいね。」と一言。夏までに水中写真デビューしたいと思っていた私はちょっとあせって、「2ヶ月ありますが、無理ですか?」と聞き返すと、「NIKONのカメラは水没するし、使いにくいよ。そんな使いにくいカメラ選んじゃダメだ。」とのこと。後でわかったことだが、当時の工藤さんは大のNIKON嫌い。そんなこと、ちっとも知らない私は自分の愛機を「ダメなカメラ」と烙印を押されショックのあまり「そうですか・・・」としばし無言。すると、工藤さんは何も言わず店の奥に消えていこうとされる。あせった私は「あの、座間味でお会いした写真家のNさんが、ここに相談したらハウジング作ってくれるとおっしゃったので来たんですが」と粘ってみたところ、もう半分店の奥に消えかけた工藤さんがくるりと振り返って「何だよ、先に言ってよ!」と戻って来て下さいました。レンズとカメラを今一度お見せし、シャッター、フォーカス、ニコノス用シンクロソケット等など希望を伝え、「1ヵ月後に」と言われたときは「これで水中写真が撮れる!」と滅入っていた気分もすっかり回復。足取りも軽くお店を後にしたのです。(つづく)

DIV HANDS 臨時店長 大村謙二

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